クーラント液濾過装置のメーカー『ニフコプラント』。クーラント液濾過装置をはじめ、半導体製造装置用部材や産業機器など、幅広い分野で活躍する会社です。
自動車メーカー、鉄鋼メーカーなど、全国各地の企業に製品を卸しています。
クーラントろ過装置の導入を考えている方の中には、ニフコプラントが候補に入っている方もいるかもしれません。しかし、ニフコプラントの製品を理解してから判断したい、と考えている方もいるはずです。
そこで今回は、ニフコプラントの特徴や取り扱っている製品などを解説していきます。あわせて、クーラントろ過装置の選び方なども紹介しているため、参考にしてみてください。
また、以下の記事ではクーラント濾過装置導入でおすすめのメーカーを紹介していますので、気になる方はぜひ参考にしてみるといいでしょう。
ニフコプラントとは?
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | ニフコプラント株式会社 |
住所 | 兵庫県尼崎市杭瀬本町1丁目13番5号 |
電話番号 | 06-6488-8082 |
公式サイト | http://www.nifcoplant.co.jp/ |
ニフコプラントは、昭和55年に設立した会社です。それから40年以上にわたり、クーラント液濾過装置をはじめ、半導体製造装置用部材や産業機器など、幅広い分野で活躍してきました。
国内では、トヨタ自動車株式会社・株式会社不二越・松下電器産業株式会社など、多くの大手会社に製品を納入しています。大手会社にも納入しているニフコプラントでなら、あなたの満足する製品がきっと見つかるでしょう。
ニフコプラントのクーラントろ過装置
ニフコプラントは、クーラント液濾過装置のメーカーとして、それに関係する製品なども販売しています。今回は、その中からクーラントろ過装置に絞って見ていきましょう。
それぞれの特徴を見ていき、自分にぴったりの製品を選んでください。
バキュームプリコートフィルター(VP-FILTER)
こちらの製品は、従来の吸引濾過方式フィルターとは異なり、高精度ろ過と使いやすさを兼ね備えたシステムです。従来の吸引濾過方式フィルターは、以下の課題がありました。
- 目詰まりによる流量低下
- ろ過精度が不安定
- スラッジ除去が困難
- 手動操作による煩雑な作業
VPフィルターは、これらの課題を解決するために以下の革新的な技術を採用しています。
- セルロースケーク層による高精度ろ過
ステンレスメッシュ上にセルロース(ろ過助剤)を自動的に供給し、高密度なケーク層を形成します。このケーク層により、微小な粒子も効率的に捕集し、5μm以上の粒子を90%以上除去する高精度ろ過を実現しました。
- 全自動スラッジ除去システム
ろ過中に発生するスラッジは、自動的に排出されます。手動によるスラッジ除去作業が不要となり、作業時間を大幅に短縮可能です。
- セルロース自動供給システム
セルロースは、ろ過状況に合わせて自動的に供給されます。常に最適なろ過状態を維持することで、安定したろ過精度を実現しました。
ドライケーカーフィルター(DC-FILTER)
こちらの製品は、密閉構造と自動排出で高精度ろ過を実現する次世代フィルターです。DCフィルターには、以下のような特徴があります。
- 密閉性の高い構造
シェルとブローオフベルト間には、特殊ラバーシールを使用し、高い密閉性を実現しました。漏れによる汚染や流量低下を防ぎ、安定したろ過性能を維持します。
- 厚いケーク層による高精度ろ過
ポンプにより加圧された液体が、ブローオフベルト上にケーク層を形成します。従来のフィルターよりも厚いケーク層を形成し、30μm以上の粒子を95%以上除去する高精度ろ過を実現しました。
- 全自動スラッジ排出システム
エンドレスタイプのブローオフベルトを回転させることで、スラッジを自動的に排出します。手動によるスラッジ除去作業が不要となり、作業時間を大幅に短縮可能です。
NKU型マグネットフィルター
こちらは、コンベア底に特殊マグネットプレートを設置し、磁力と沈降効果を巧みに利用した、次世代型液体ろ過システムです。従来のフィルターでは除去が困難だった微小な磁性粒子も効率的に捕集し、高精度なろ過を実現します。
- 強力な磁力による微小粒子捕集
強力な磁力を発生させる特殊マグネットプレートをコンベア底に設置しました。それにより、従来のフィルターでは除去しきれなかった5μm以下の微小な磁性粒子も効率的に捕集します。
- 沈降効果による不純物除去
磁性粒子以外の不純物も、沈降効果によって効果的に除去します。
- 連続運転による安定したろ過性能
コンベア式構造を採用することで連続運転が可能となり、安定したろ過性能を実現します。
- 簡単なメンテナンス
磁性粒子を付着させたマグネットプレートは、簡単に取り外して洗浄できます。メンテナンスも容易です。
クーラントろ過装置の選び方
ここからは、クーラントろ過装置を選ぶ方法を紹介します。
どの製品を購入するか悩まれている方は、参考にしてください。
ろ過する対象や精度で選ぶ
クーラントろ過装置は、ろ過対象と求める精度によって最適な製品を選ぶことが重要です。
- ろ過対象
今回は、ろ過対象がクーラント液であるため、クーラントに特化した製品を選ぶ必要があります。
クーラント液には、微細なスラッジや金属スラッジなど、さまざまな不純物が含まれています。これらの不純物を効率的に除去するためには、それぞれに対応した機能を持つ製品が必要です。
- 求める精度
求める精度とは、除去したいスラッジの大きさや量のことを指します。
10μ以下の細かいスラッジや、他の装置ではろ過しきれなかったスラッジを除去したい場合は、フィルターろ過装置がおすすめです。フィルターろ過装置は、高いろ過精度でスラッジを逃さずきれいに除去できます。
100ℓ以上の大量のスラッジを処理したい場合や、ランニングコストを抑えたいと考える場合は、遠心分離機がおすすめです。遠心分離機は処理流量の高い装置が多く、一度に多くのスラッジが除去できます。
アルミ、スチール、鉄などの金属スラッジを効率的に回収したい場合には、マグネットセパレーターの出番です。強力な磁力であらゆる金属スラッジを吸い寄せ、研削加工後のスラッジも逃しません。
必要な機能で選ぶ
クーラントろ過装置は、加工方法によって最適な製品を選ぶことが重要です。研削加工と切削加工では、発生するスラッジの種類と大きさが異なるため、適切な処理方法も異なります。
研削加工では、砥石を使って削り取るため、もろくて堅い材質のスラッジが発生します。このスラッジは細かく除去が難しいため、高いろ過精度が必要です。
おすすめの装置は、以下の通りです。
- フィルターろ過装置:高い濾布性能で微細なスラッジを確実に捕捉
- 遠心分離機:高速回転による遠心力で微細なスラッジを分離
- マグネットセパレーター:磁性体のスラッジを効率的に除去
切削加工の場合は、刃物で削る加工方法のため、数mm〜数cmの少し大きめの切粉が発生します。この切粉は研削加工のスラッジよりも大きいため、サイクロンフィルターがおすすめです。
サイクロンフィルターは遠心力によって切粉を効率的に分離します。
精密クーラントろ過システムなら濾過精工株式会社がおすすめ
ここまでニフコプラントのクーラントろ過装置を見てきました。ニフコプラントは、40年以上にわたり、クーラント液濾過装置のメーカーとしてさまざまな装置を提案してきた会社です。
大手会社にも納入していて、安心の会社とも言えます。また、もし精密なクーラントろ過装置を求めているのであれば、濾過精工株式会社もおすすめです。
項目 | 詳細 |
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会社名 | 濾過精工株式会社 |
設立年月日 | 2011年9月 |
資本金 | 6,470万円 |
所在地 | 東京都中央区日本橋蛎殻町 1-10-1 ゲーテハウス株式会社内5階 |
電話番号 | 03-6264-8575 |
公式HP | https://www.rokaseiko.com/ |
濾過精工株式会社は、精密機械用クーラントに特化した高性能ろ過システムの開発・普及に注力している会社です。
ここからは、特徴とメリットを見ていきましょう。
精密クーラントろ過システムの特徴
濾過精工株式会社の精密クーラントろ過システムは、2016年に特許を取得した独自のろ過・逆洗浄技術を搭載しました。従来のシステムでは除去しきれなかった微小なスラッジも徹底的に除去します。
この技術により、レンズ、光学製品、電子部品などの高度な精度が要求される分野において、クーラントの清浄化と長寿命化に貢献しています。
精密クーラントろ過システムのメリット
- 面粗度不良が低減
- センタースルー加工が可能
- 加工傷(スクラッチ)が低減
- 加工液の腐食進行が遅い
- ポンプ吐出が順調
精密クーラントろ過システムは、各種工作機械にも優れたメリットが実感できます。加工時間を減らすこともできるため、注目を浴びています。
以下の記事では濾過精工の会社の特徴や商品などを詳しく解説していますので、気になる方はぜひ一度お読みになってみてください。
まとめ
今回は、ニフコプラントについて解説しました。ニフコプラントは、工作機械や半導体製造装置で使用されるクーラント液の濾過装置を製造・販売している会社です。40年以上にわたりクーラント液濾過装置のメーカーとして貢献し、大手会社でも多く使われています。
精密なクーラントろ過システムを求めているのであれば、濾過精工株式会社もおすすめの会社です。独自のろ過・逆洗浄を用いて高度な正確さを持つクーラント洗浄が可能になっています。
クーラントろ過装置の導入を考えている方は、今回解説した内容を参考にぜひ検討してみてください。